奈良県内の政治経済情報を深掘

2019.11.25掲載  コラム「而今」
 「教育は教えないこと。考える力を育てることだ」と熱く語るのは橿原市内などの小学校で40年近く教鞭を執ってきた浅田芳正さん(69)=同市在住=▼葛城市立磐城小学校で開かれた今年度の市教育委員会指定研究発表会で先生方を前に「子どもたちは顔も名前も一人ひとり違う。それぞれ個性を持っているし、昨日のA君と今日のA君は違う。子どもたちの意見を聞こう。その子どもの輝きを見ているか」と訴えた▼また自身の著書「教育は教えないこと!考える力を育てる」でも浅田さんは「学びたいと思って自ら考え、自ら調べ、自ら行動した時に初めて学力になる」と教育の本質を強調する▼今こそ教育のあり方が問われている。現場の先生は子どもたち一人ひとりとしっかり向き合っているか。そのために学校で、地域で、保護者とともにその環境づくりに努力しているかー▼「私は実に多くの子どもたちとともに歩んできた。私を成長させてくれたのは子どもたちであったと言っても過言ではない」と浅田さんはどこまでも子ども本位を貫く。(藤)

menu
information