奈良県内の政治経済情報を深掘

2020.12.14掲載  コラム「而今」
やっぱりと言うか、ついに恐れていたことが起った。12月6日、五條市の養鶏場で高病原性鳥インフルエンザが発生した▼すぐさま県が対応し、陸上自衛隊の協力も得るべく派遣要請をした。その結果、7日までに同養鶏場の約7万7千羽が殺処分された。また、環境省は同養鶏場から半径約10キロ圏を、野鳥重点監視区域に指定し、感染の緊急調査をする▼新型コロナでうんざりの中、さらに鳥インフルエンザのダブルパンチである。今季は11月5日、香川県でまず発生した。その後、福岡、兵庫、宮崎、奈良、広島と続いている▼いずれも西日本であるが、もうひとつ共通事項がある。農業新聞によれば、これらの県には、ため池が多い。1位兵庫、2位広島、3位香川のあと、8位福岡、12位奈良となっている▼そこでため池の数と鳥インフルエンザの発生数は、統計上での有意関係を示していると見るがどうだろう▼鳥インフルエンザの感染は野鳥からと言われている。素人的には、防疫対策として池や水辺に寄りつく野鳥の生態研究が有益だと考えるのだが。 (耕)
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