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2021.4.19掲載  コラム「而今」
 3月25日に福島県でスタートの火ぶたを切った東京2020オリンピック聖火リレーは、今月11、12日の2日間で県内19市町村を計196人のランナーが駆け抜けた▼コンセプトは「希望の道をつなごう」。コロナ禍の中で、困難に立ち向かう勇気と希望を照らし出してくれたように感じる。聖火ランナーたちは、思い思いの記憶の中で灯し続けることだろう▼県内聖火リレーを相前後して、「心が震える」圧巻の舞台が、スポーツ界の競泳とゴルフで用意されていたことに、思わず希望の道がつながったように感じた▼競泳日本選手権で、白血病を克服して3年ぶりに大舞台に帰ってきた池江璃花子選手。4冠に輝き、リレー2種目で2度目の五輪出場を果たし、「自分を褒めてあげたい」と涙ながらに伝えた▼ゴルフではアジア人初のマスターズを制覇した松山英樹選手。これで五輪代表入りは決定的。「グリーンジャケットを日本に持って帰れることがうれしい」と気負いがない▼聖火リレーが通ったあと、2人が残した「心が震える」出来事に、県民の心にも希望の光が差し込んだに違いない。   (寺)
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