奈良県内の政治経済情報を深掘

2021.5.10掲載  コラム「而今」
 緊急事態宣言の対象となっていない奈良県では、ゴールデンウイーク中の奈良公園の駐車場で、大阪をはじめ他府県ナンバーの車が目立った▼毎日公表している新規感染者数は2週間前の状況を示しているといわれているが、5日時点で県内の重症対応病床は32床中27床(占有率84%)が埋まっている▼今月中旬から各市町村で高齢者を対象にしたワクチン接種が予定されているが、変異株も発生している中、ワクチン接種完了まで医療現場は耐えることができるのか…▼これまでに県内11病院で院内感染が発生。職員が感染源となっている病院もある。ある病院では、新型コロナの感染状況を示す「ステージ」によって、職員の外食禁止や休日の外出自粛など制限がある。各病院でルールは違うだろうが、常に感染防止を意識している人でも感染してしまう現状だ▼大阪府ではゴールデンウイーク終了を待たずして、あす11日まで予定をしていた緊急事態宣言延長の検討を始めた。経済回復と感染予防のバランスを見極め、いかに迅速に対応するか、先を見据えた対応が知事に求められている。(梅)
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