奈良県内の政治経済情報を深掘

2021.6.21掲載  コラム「而今」
 イギリスで開かれたG7サミットで初の国際会議に臨んだ菅義偉首相は「東京五輪の開催へ全ての首脳から支持を得た」とし、ワクチン接種を急ぎ、感染防止策を万全にして開催することを明確にした▼一方、国内報道各社の世論調査などでは東京五輪の開催を賛成する人は少なく、開催反対派が6割から7割まで上る。開催の賛否はあれど、東京五輪について政治の正義と大衆の正義はまったく真逆。乖離している▼新型コロナ克服に向けた世界の団結など、東京五輪には美辞麗句が並べられているようにも見える。高齢者のワクチン接種が始まったといえ、社会を支える現役世代はまだまだ▼外出や自粛、経済活動の疲弊など、現役世代がコロナ禍の中で強いられてきた〝我慢〟は計り知れない。政治不信や政治離れはますます加速していくのではないか▼間もなく迎える県都・奈良市の市長、市議のダブル選挙。立候補を予定している陣営の中には「党名をできるだけ出したくない」と、〝隠れ蓑〟を探す面々も。蓑の材料は菅(スゲ)。ちゃんと隠れるかな。    (染)
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