2021.8.2掲載 コラム「而今」
ゲームのようにやり直しやリセットができないのが現実。演出を担うクリエーターらが間際に辞任、解任となる騒動もあったが、東京２０２０オリンピックが７月23日に開幕した▼開会式の入場行進では「ドラゴンクエスト」をはじめ、日本の有名ゲームの音楽が使用された。このドラゴンクエストは昭和61（１９８６）年に発売され、国内で１００万本以上を売り上げた▼その後続編が発売され、その人気の高さから、子どもたちが発売日に学校を休んでまで買い求める社会現象が問題になった。それもあって現在でも続編の発売日は休日に設定されている▼リオ五輪の閉会式で安倍晋三首相（当時）が、マリオの姿に扮した演出を披露するなど日本のゲームは、世界に通じるもの、誇るべきものとして発信され、受け入れられている▼コロナ禍だからこそ、都心に依存するこれまでの常識をリセットし、奈良で仕事をする魅力を伝え、企業やクリエーターを誘致したいという官民の動きがある。この奈良から世界に発信できるモノが生まれることに期待したい。 （梅）