奈良県内の政治経済情報を深掘

2022.2.14掲載  コラム「而今」
 警察官の使命は、言うに及ばず住民の毎日の生活が安心で安全に暮らせるよう、法に照らして治安を守ることが第一だ▼採用され、警察学校でみっちり知識を注入されたあと、大半は所轄の警察署へと配属される。最初は、住民と身近に接触する機会の多い駐在所、交番での生活が待っている▼新人警察官の務めは、地域住民の様々な相談ごとに対処するのに加え、ドライバーには地図を広げての案内役にもなる。交通事故や窃盗事件での初期対応に赴くことも少なくない▼少子高齢化の進行や24時間営業店舗の増加などで生活形態が変化。最近の特徴としては、特殊詐欺事件や認知症高齢者の行方不明事案も増加している傾向にある▼県内の176駐在所・交番のうち、76施設(24施設は倒壊の危険性)が耐用年数を超過している。コロナ禍でもあり、昼夜を問わず複数の警察官の対応が必至となっている▼県警は地域の特性を考慮し駐在所・交番の受付区域を見直して、「交番化」へ動き出した。それであっても住民とのコミュニティーは、より密にしてほしい。      (寺)
menu
information