奈良県内の政治経済情報を深掘

2024.3.18掲載  コラム「而今」
 昔から「命取りの病気」とされる「はしか(麻疹)」。コロナ禍で下火になっていたものの、再び世界的に流行しており、国内でも感染者数の増加が懸念されている▼県内では6日、30歳代の男性がはしかに感染したことが判明。先月末にも外国人観光客の男性がはしかに感染しており、今年に入り2人目。県は注意を呼び掛けている▼はしかはワクチンが有効とされているが、接種の機会は世代によって異なる。平成12(2000)年4月2日以降に生まれた人は定期接種として2回を受ける機会がある一方、それ以前の世代は自ら進んで接種しない限り1回、もしくはゼロ回。1回接種したとしても、免疫は約30年で低下するといわれている▼有効な抗ウイルス薬がなく、発症すると脳炎や肺炎の合併症で死に至るケースや、妊婦が感染した場合、流産や早産を招く可能性もある▼感染を防ぐためにも、ワクチン2回接種していない世代は今一度、自分の接種歴を確認したり、抗体検査を受けて免疫の状態を確認したりして、必要な場合はワクチンの接種も検討してほしい。     (佑)
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